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2017年5月24日 (水)

市政報告こうさくジャーナルNo.18

◎こうさくジャーナルNo.18

〇リード文

 

今回の一般質問では、特に人道的な観点から、災害対策について質問しました。また、障がい者の社会参加の推進を掲げる本市の職員採用方法について改善を求めたところ、29年度春の採用試験において、変化が見られましたのでご報告致します。

 

 

災害に強いまちづくりの推進を

 

~豊野地区で先進的取り組みの動き

東日本大震災から6年を経て

■古沢 日本大震災の発生から6年が経ちましたが、被災地の復興はまだまだ思うように進んでおらず、未だ東北の被災3県では、7万人以上の方々が仮設住宅で生活されており、全国にはまだ約123千人あまりの方々が、避難生活を強いられています。

 そして、あの震災では本市も例外ではなく、大変大きな揺れに見舞われ、決して小さくない被害を受けました。まず、同震災時に、本市においてはどんな人的・物的被害が生じ、市はどういう対応を取ったのかについて伺います。

〇答弁(市長公室長、以下同)本市におきましては、震度5強を観測し、その後、震度5弱の余震が2回、震度410回発生しました。被害状況は、負傷者13人(軽傷)、火災1件、建物の被害は半壊が4件、屋根瓦の損壊338件、ブロック塀倒壊30か所、また、停電が約2000戸で生じました。

 市の初動対応としましては、地震発生と同時に災害対策本部を設置し、市民への災害情報の提供のほか、自主防災組織と連携した被害軽減の対応など、さまざまな災害応急活動を実施しました。

■古沢 記憶は薄れるものですが、本市も震度5強の本震の後に、震度5弱の地震が2度もあったんでしたね。計画停電のため、家族で寄り添ってロウソクの火を頼りに時を過ごしたことや、コンビニなどから商品がなくなっていった恐怖が、思い起こされました。

▼  ▼  ▼

避難者受け入れと支援に関して

■古沢 当時、本市にも東北方面から、たくさんの方々が避難されてきたと記憶しておりますが、その数や、避難されてきた方々に対する受け入れ対応、また、その後行ってきた避難者に対する支援についてご説明ください。

〇答弁 平成239月末現在で、福島県や宮城県などから116世帯、285人の方が本市に避難されている状況でした。避難者の受け入れでは、最初は国や県などが公営の賃貸住宅を無償提供していましたが、それも限界となり、市独自に避難者を受け入れるため、高齢者福祉施設「大池憩いの家」を一時的な避難所として開設し、述べ14世帯35人の受け入れを行いました。

 その後、市営住宅の提供、被災者支援借上住宅として東京電力社宅、UR武里団地を無償提供し、最大時で30世帯102人の方を受け入れ、水道料・下水道使用料の免除、国民健康保険加入者の医療費の免除などの支援を行いました。

■古沢 そうした支援の継続について、私が2年前の3月議会で質問した際、菊池室長は「期限を設けることなく行っていく」と答弁されましたが、現在の避難者数や今後の支援継続に関する方針を伺います。

〇答弁 平成29222日現在、被災地からの市内の避難者数は163人です。また、支援に関しましては、平成28年度までは継続しておりますが、今後につきましては、災害救助法等の適用地域の見直しなど、国や県の制度に準拠して参ります。

▼  ▼  ▼

人道的観点から、避難者支援の継続を!

■古沢 国や県の制度に準じてということですが、国は福島県の原発事故による避難指示を(一部の地域を除いて)3月いっぱいで一斉に解除するため、対象となる地域の方々が「自主避難者」として扱われ、住宅支援も終ってしまうことが人道的に大変問題だと、全国的に議論となっています。

 本市にも、まだ東京電力の社宅に7世帯、武里団地に4世帯の避難者の方が暮らしていらっしゃるようですが、その方々の住宅支援も3月で打ち切られるということでしょうか。

〇答弁 3月をもちまして、支援は終了致します。

■古沢 先月、日本調査会という機関が全国で実施した防災世論調査では、自主避難となる世帯への住宅支援については、「人道的に考え、3月以降も支援を続けるべきだ」という国民の回答が、実に約95に達しています。こうした声を受け、宝塚市など、自主避難者に対する住宅支援を延長することを、独自の判断で決めた自治体もあります。本市においては、そうした考えはありませんか。

〇答弁 やはり、支援は基本的に国の災害救援法の適用区域に準ずる、ということでございます。

■古沢 基本的にはそうであっても、人道的観点から支援を続けることは可能であり、実際に実施している自治体もあるわけです。今後、市として主体的に検討することを強く要望します。

▼  ▼  ▼

「豊野地区災害対策協議会」が発足

■古沢 次に、平成29年度の市長の施政方針の重点項目のひとつに挙げられている「災害に強いまちづくり」に関連して伺います。

 私の地元の豊野地区では、昨年2月に豊野地区自治会連合会と地区内の豊野工業団地協同組合、そして、豊野牛島地区商店会連合会が「災害時における災害応急対策に関する防災基本協定」を締結し、その後、本年226日に、「豊野地区災害対策協議会」(時田美農吉会長)が立ち上がりました。

 同協議会には、各自治会の役員の方々はもとより、地域の防災士、地元小中学校の関係者らも参加しており、正に、地域全体で一致団結して、災害に立ち向かおう、という意欲的な試みだと私は考えています。同時に、市内の他地区はもとより、他市の災害対応のモデルにもなり得る、広域的防災対策の動きだと思いますが、この点について市の見解を伺います。

〇答弁 豊野地区災害対策協議会につきましては、地域における連携した防災体制を構築することで、より一層の防災・減災に向けた、自助・共助の取り組みを強化していく、大変重要な地域の取り組みと考えております。

 議員おっしゃる通り、この取り組みは、先進的で大変有益なものですので、

市としましても積極的に情報提供などを行い、地域防災力の向上に努めて参ります。

 

◎私たちの身近にある問題

 東日本大震災による原発事故のために福島県浪江町からご家族と共に春日部市に避難して来られた石澤修英さん(53歳)は、現在、市内にアメリカンバー(ファニーガンズ)をオープンして生計を立てながら、他の避難者の支援活動なども積極的に行っています。

 浪江町は、一部を除いて避難指示が解除されるため、石澤さんも「自主避難者」となって住宅支援も打ち切られるわけですが、しかし、避難指示が解除されたといっても、未だ自宅は傷んだままで、病院など町の機能自体も充分に回復していないため、簡単に戻れる状況ではありません。

 それでも、石澤さんは、なるべく早く故郷に戻り、「地元の力になりたい」という思いが強く、複雑な気持ちを抱えながら、この春日部で暮らしています。

 

 

質問2

障がい者の市職員採用について

■古沢 昨年4月、障がいを理由とするあらゆる差別の解消を目的に、障害者差別禁止法が施行されました。行政は、民間企業の模範であるべき存在であり、障がい者の方を市職員に採用することにも、当然、積極的であるべきだと思いますが、ここ最近の障がいのある方の本市の採用実績についてお答えください。

〇答弁(総務部長、以下同)障がい者の採用については、平成23年度から平成27年度までの5年間で実施した採用試験の実績で、26人の方に身体障がい者の枠に申し込みをいただき、1人の方が採用に至りました。

■古沢 5年でたった1ですか。

それでは、本年度の採用試験での合格者、つまり、29年度の採用数はいかがでしょうか。

〇答弁 平成29年度は、採用に至った方はおりません。

■古沢 障害者雇用促進法の改正もあり、身体の障害だけでなく、精神障害の方も含めて門戸が広がっている中で、この実績はあまりにも少な過ぎます。

 この原因は、採用の方法にあると考えます。現在のように健常者の方と一緒では、障がい者の方は不利になりますから、障がい者の方の採用枠を定めたり、選考方法を再考する必要があると思います。

〇答弁 これまで、合格発表後に内定を辞退された方もおり、結果として5年間で1人の採用に留まっています。ただ、今後は、他の自治体の取り組みも参考にしつつ、実際に障がいをお持ちの方から種々ご意見を聴取しながら、多様な採用方法を調査研究して参ります。

■古沢 それでは、石川市長に伺います。市長は障がい者の方の自立と社会参加を積極的に推進するとの方針を掲げられていますが、市職員の採用に関しては、その方針と現状に差異が生じていると思います。

 真に、障がい者の自立と社会参加を促進していくためには、市は雇用面においても民間企業をリードするような、率先した取り組みを進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

〇答弁(市長)障がい者の雇用を促進する上では、障害の特性や種別にも配慮した多様な働き方を充分に研究していく必要があります。その上で、本市が求める人材を積極的かつ、計画的に採用して参りたいと考えています。

 

◎平成30年度の採用方法に変化

 今回の私の提言を受け、平成29年度の第1回・市職員採用試験の事務職募集においては、健常者の方と障がい者の方を分けた形での募集が行われることになりました。

 この対応については評価していますが、重要なのは、実際の採用実績が今後どうなっていくのか、ということですので、今後の経過を注視していこうと思います。

 

 

市政最新情報

市役所移転先が決定

 老朽化し、耐震性が不足している現市庁舎の移転建替えについては、これまでさまざまな意見が交わされてきましたが、今議会で市役所位置条例が可決され、庁舎の位置は、現在の場所から旧市立病院の敷地に移ることが決定しました。新庁舎の建設は、本市にとって昭和45年以来の大規模事業となります。

 今後は、市民の方々にとって使いやすく、親しんでいただけるものにするため、「どういう市庁舎を作るのか」という議論が重要となります。

 

市民活動センターなど、民間運営へ

 平成30年度より、市民活動センター(ぽぽら春日部)と春日部市男女共同参画推進センター(ハーモニー春日部)に指定管理制度を導入し、施設運営を民間に委託することが決まりました。週1回の休所日はなくなり、両施設とも年末年始(1229日から13日)を除いて、毎日開館することになります。

 民間運営によって、利用者へのサービス向上が期待されますが、私は、これまで蓄積してきた市のノウハウも充分に活かされる形での委託を求めました。

 

■小中学校の整備

 

~体育館のトイレの洋式化など~

 八木崎小と川辺小、また東中、葛飾中、春日部中の体育館のトイレが洋式化されます。この他、豊野小学校の屋上の外壁工事等が実施される予定です。

 しかし、老朽化している小中学校は少なくなく、子どもたちの安全のために、更なる整備が求められます。

 

■子ども医療費などの窓口払い廃止が広がる

 これまで、接骨院や針灸治療院等における、こども医療費については、助成はされるものの、一度は窓口で支払う必要がありましたが、今年10月の診療分からは窓口払いが不要となります。また、ひとり親家庭の医療費についても、平成301月診療分から、同様に窓口払いが廃止されます。

 

 

春日部駅付近の地下道、バリアフリー化へ

 私が所属する会派(新風会)の幹事長を務める小久保博史議員が、今議会の一般質問において、春日部駅東西の回遊性を高めるため、富士見町地下道のバリアフリー化を強く求めたのに対し、市長は東西連絡機能は不十分で、回遊性が乏しいことを認めた上で、「実施に向けて取り組んで参ります」と初めて明言しました。具体的な改修の手法としては、地下道の両側にエレベーターを設置する案が有力です。

 市が推進する春日部駅付近の高架化事業は、実現するとしてもとても長い時間を要しますので、我々の会派は、高架化の完成を待たず、身体の不自由な方やご年配の方、またお子さん連れの方々がほとんど利用できない、いまの地下道の早期改修をずっと求めてきましたが、それがようやく実現に向けて動き出した形です。

 しかし、東武鉄道との折衝なども必要となることから、市はその実施時期について明らかにしていませんので、この事業が確実に進展するよう、今後も注視し、働きかけていく方針です。

学生インターンを受け入れて

 議員の活動の様子を身近で見ることで、若者の社会経験の促進や投票率の向上などを目指すNPO法人からの要望があり、2月から3月までの2か月間、2人の大学生インターンを受け入れました。

 私のところに学びに来てくれたのは、共に東洋大学1年生の染谷さんと知久さん。期間中、市の公共施設を案内したり、この市政報告『こうさくジャーナル』作成の現場を見てもらったり(写真=ロジカデザイン提供)、また、議会の傍聴に来てもらい感想を聞くなどしました。

 複数の自治体の議員の中から、政策やプロフィールを見て私を選んで来てくれた学生さんたちでしたが、はじめは「議員」という人種に接することに緊張されていていたようで、なかなか意思疎通がスムーズにいきませんでした。しかし、食事を共にしたりしながらお互いのことを話すうちに、だんだんと打ち解けることができました。

 「最初は特別な人だと思っていましたが、古沢さんと接してみて、議員さんも普通の方なんだと安心しました」と言ってもらったのが、とても嬉しかったです。2か月間、私と関わったことで、若い2人にどんな影響を与えてあげられたか分かりませんが、私にとっては、世代の違う彼らから率直な意見や疑問を受けたことは刺激になり、とてもいい経験をさせていただきました。2人が今後どのような道を歩んでいくのか、とても楽しみです。

編集後記

 今議会の一般質問では、8人もの議員が本市の人口減・他市への流出問題に触れましたが、市の見解は「人口減少に効く特効薬はない」というものでした。

 しかし、以前私が提言した「第2子以降の保育料の無料化」などは特効薬のひとつであり、実施した兵庫県明石市の人口は実際にV字回復を成し遂げ、税収もアップして、市民サービスの向上につながっています。

 さまざまな分野において、実はそれほど高価でない『よく効く薬』は存在します。問題は、市長をトップとする行政が現状に危機感を持ち、その薬の処方を受けるかどうかだと感じています。

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